RPGツクールMZ イベントエディター入門|オプション・トリガー・出現条件・コモンイベントの基本

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今回からRPGツクールMZのイベントエディターについて、何回かに分けて解説していきます。

イベント制作の仕方を、具体的な事例を交えながら、実際にイベントを作りつつ説明していきます。

1. イベントエディターとは

RPGツクールMZでは、マップ上にイベントを配置し、イベントエディターを開いて実行内容を指定していきます。

画面構成はこうなっています。

  • 左上: 名前、メモ、イベントページの作成・コピー・貼り付け・削除・ページクリア
  • 左側: 出現条件、画像、自律移動、オプション、プライオリティ、トリガー
  • 右側: 実行内容
イベントエディターの画面構成。左上=名前・メモ・ページ操作、左側=出現条件や画像・トリガー、右側=実行内容

なお、データベースにもイベントという項目があり、そこでもイベントは作れます。ただしマップ上のイベントエディターで作るイベントとは少し違いがあるので、その点も含めて説明していきます。

2. オプション

4つのオプション項目

ここが一番簡単な概念です。キャラクターの動きの質だと思ってください。

オプション効果
歩行アニメ移動する時に足踏みアニメーションが再生される
足踏みアニメ立ち止まっていても足踏みをし続ける
向き固定話しかけられてもその方向を向かない
すり抜けキャラクターがイベントの上を通れる
イベントエディターのオプション欄。歩行アニメ・足踏みアニメ・向き固定・すり抜けの4項目で、宝箱には向き固定が重要

歩行アニメの使いどころ

歩行アニメがオンだと、移動時に足踏みが入ります。オフだと、氷の上を滑るようにスーッと動きます。

宝箱のようなオブジェクトを押して動かすイベントでは、歩行アニメがオンだとアニメーションが起きてしまいます。なので、こういう場合はオフにします。

向き固定は意外と大事

これは結構大事です。RPGツクールのキャラクターチップは、下向き・左向き・右向き・上向きの4方向で構成されていて、宝箱も同様です。下向きが閉じた状態、上向きが開いた状態を表します。

向き固定をせずに宝箱を移動させると、右側から話しかけた時に宝箱が右を向いてしまい、3列目のグラフィックが表示されて宝箱が開いたように見えてしまいます。こういうイベントには、向き固定を使うことが多いです。

すり抜けとプライオリティの違い

すり抜けがオンだと、キャラクターの上を通れます。ただし、正面に立って決定ボタンを押せば話しかけられます。横の動きだと重なってしまうので、話しかけられません。

3. プライオリティ

プライオリティには、通常キャラの下・通常キャラと同じ・通常キャラの上、の3種類があります。

プライオリティ挙動
通常キャラの下上を歩ける。イベントの条件を満たせばイベント実行可能
通常キャラと同じ壁のようにぶつかる。キャラクターがいるのと同じ状態
通常キャラの上通り抜けはできるが、グラフィックがキャラクターの上に表示される

要は、レイヤーが違うということです。キャラの上にすると、キャラクターより大きいグラフィックの場合はプレイヤーが完全に隠れてしまうので、注意が必要です。

4. トリガー

トリガーは重要です。イベントを起動するための条件だと思ってください。

トリガー挙動
決定ボタンイベントにぶつかって決定ボタンを押すと発動
プレイヤーから接触決定ボタンを押さず、接触するだけで発動
イベントから接触イベント側がプレイヤーに接触すると発動(追いかけイベント等)
自動実行画面にあると自動的に実行される
並列処理バックグラウンドでずっとイベントが実行され続ける
イベントエディター左下のプライオリティ(下・同じ・上の3レイヤー)とトリガー(決定ボタンや接触・自動実行・並列処理)の設定欄

自動実行の罠

自動実行にすると、イベントが画面にある限り実行され続けてしまうので注意が必要です。

このページが完了するまでは、自動実行のイベントが優先されます。なので、その間プレイヤーは動けなくなり、バグったように見えてしまいます。

これを回避するには、2ページ目を作り、自動実行が終わったら2ページ目に移動させます。2ページ目では、自動実行ではないトリガーにしておきます。

具体的には、セルフスイッチを使います。1ページ目の実行後にセルフスイッチAをオンにし、2ページ目の出現条件をセルフスイッチAにする。こうすると、自動実行のループを回避できます。

並列処理の活用

並列処理はバックグラウンドでずっと動いています。

たとえば5人のモブがいる中で、「誰に話しかければいいのか」を示すために、特定のモブにびっくりマークを出し続ける、といった使い方ができます。

5. 出現条件

スイッチ

スイッチとはフラグのことです。たとえば「モブコAと話した」というスイッチを作り、それがオンになると別のモブコBが出現する、といったことができます。

出現条件にスイッチ「モブ子Aと話した」を指定した状態と、スイッチをON/OFFに切り替える操作ダイアログ

スイッチは、最大2つまで出現条件に指定できます。「モブコAと話した」AND「モブコBと話した」が両方オンになるとモブコCが出現する、という使い方です。

オンにしたスイッチをオフにすることで、出現していたイベントを消すこともできます。ボスを倒すとスイッチがオンになってボスのグラフィックが消え、別の村人から感謝される、といったイベントが作れます。

セルフスイッチと通常スイッチの違い

セルフスイッチはAからDまであり、そのイベントの中でのみ有効になります。

  • セルフスイッチ: イベント内でしか有効にならない。隣のイベントには干渉しない
  • 通常スイッチ: どのイベントにも共通。1つのスイッチをオンにすると、そのスイッチを条件にしている全イベントに影響する

たとえば2つのイベントがあったとき、セルフスイッチで消す場合は1つずつ消えます。通常スイッチで消す場合は、両方同時に消えます。

変数

変数は、変動する数字のことです。たとえば「モブコAと話した回数」をカウントして、5回以上話すとモブコCが出現する、といったことができます。

別のキャラと話すとカウントが0に戻り、モブコCが消える、といった作り方も可能です。

アイテム・アクター

  • アイテム: 特定のアイテムを持っていると出現する(例:ポーションを持っていると「ポーションちょうだい」と言ってくるモブ)
  • アクター: 特定のメンバーがパーティーにいると出現する(例:レディを連れてくると反応するモブ)

ページの優先順位に注意

よくあるミスです。2ページ目以降を作った時に出現条件を何も設定しないと、2ページ目以降が優先されてしまいます

1ページ目が表示されなくなるので、ここは注意が必要です。

6. 複合イベントの実践例

ここまでの知識を使って、RPGでよくある一連のイベントを作ってみましょう。

イベントの流れ

  1. モブに話す → 「ボスを倒してきてよ」→ 選択肢で「はい」を選ぶとボスへの道が開く(邪魔な岩が消える)
  2. ボスと話す → 「やられた」→ ボスを倒したスイッチがオン → ボス消滅
  3. モブに戻る → セリフが「ありがとう」に変化
  4. 真のボス登場スイッチがオン → 画面が暗くなり「ふふふ、真のボスはわしだ」のメッセージ(自動実行)
  5. その後、並列処理で天気が雨→雪と変化
ボスイベントのイベントエディター。2ページ構成で、倒すと「ボスを倒した」スイッチをONにする実行内容

ハマりポイント

  • 自動実行の後は決定ボタンに戻す: 自動実行のイベントが終わった後のページも自動実行にしてしまうと、繰り返し実行されてしまう
  • ページの条件が同じだと右のページが優先: 3ページ目と4ページ目が同じ条件になっていると、3ページ目がスルーされて4ページ目が先に実行される
  • 画面の色調変更は元に戻す: ダークにした後、元に戻さないと画面が暗いまま
実プレイ画面。自動実行で画面が暗転して真のボスが登場し、並列処理で雨から雪へと天気が変化している様子

ガイド表示のテクニック

並列処理でびっくりマークを表示すると、プレイヤーに次に何をすればいいかを示せます。

  • 最初はモブにびっくりマーク → 「この人に話せばいい」
  • 道が開いた後はボスにびっくりマーク → 「ボスと戦えばいい」
  • ボスを倒した後はモブにびっくりマーク → 「報告しに行けばいい」

7. コモンイベント

コモンイベントとマップイベントの違い

コモンイベントには、あらゆるマップを横断するという性質があります。マップイベントはそのマップ上でのみ有効ですが、コモンイベントならマップを移動しても効果が続きます。

データベースのコモンイベント画面。トリガーを自動実行にし、スイッチを条件にしてマップを横断して動かす設定

コモンイベントのトリガー

  • なし: スキルから呼び出す、アイテムの使用効果から呼び出す、イベントエディターの中から呼び出す
  • 自動実行: スイッチを条件にして起動
  • 並列処理: スイッチを条件にしてバックグラウンドで実行

コモンイベントの自動実行の注意点

コモンイベントの場合、2ページ目に移動することができません。なので、自動実行のループを止めるには、イベントの発動条件になったスイッチ自体を、イベント内でオフにする必要があります。

こうすると、1回発動した後はイベントが発動しなくなります。

並列処理の具体例

たとえば天気を変えるイベントをマップイベントで作ると、そのマップでしか有効になりません。マップを移動すると、天気の変更が止まってしまいます。

これをコモンイベントの並列処理にすれば、マップを移動しても天気の変更が行われ続けます。

まとめ

今回はイベントエディターの基本として、以下を解説しました。

  • オプション: 歩行アニメ・足踏みアニメ・向き固定・すり抜けの4つ
  • プライオリティ: キャラの下・同じ・上の3レイヤー
  • トリガー: 決定ボタン・プレイヤーから接触・イベントから接触・自動実行・並列処理の5種類
  • 出現条件: スイッチ・変数・セルフスイッチ・アイテム・アクター
  • コモンイベント: マップを横断してイベントを実行できる

次回以降は、スイッチでできること入門、変数のイベント入門(くじ引き・討伐クエスト・日付変化イベント等)、条件分岐でできること(装備でセリフ変化・キャラセレクト・パスワード入力等)を予定しています。